アサーティブコミュニケーションで良好な関係を築こう
介護の現場では、様々な人とコミュニケーションを取ります。利用者、その家族、同僚、医師、看護師などです。しかし、人間関係のトラブルはストレスの原因になりやすく、時には仕事へのモチベーションを低下させてしまうこともあります。そこで、介護職にとって重要なコミュニケーションスキル、アサーティブコミュニケーションについて知っておきましょう。
アサーティブコミュニケーションとは、自分の意見や気持ちを明確に伝えつつ、相手の意見も尊重するコミュニケーション方法です。自分の権利を主張するだけでなく、相手の権利も尊重することで、良好な人間関係を築き、より良い仕事環境を作ることができます。
具体的に、介護現場でアサーティブコミュニケーションを実践するにはどうすれば良いのでしょうか。例えば、同僚に業務を依頼する場面を考えてみましょう。「○○さん、手が空いていたら、□□さんの居室の掃除をお願いできますか?30分くらいで終わると思います。」のように、具体的に何をお願いしたいのか、どれくらいの時間がかかるのかを伝えることが大切です。
また、利用者家族からの無理な要求を受けることもあるでしょう。そういうときは、「申し訳ありません。ご希望に沿うことは難しいです。ただ、○○という方法であれば可能です。いかがでしょうか?」のように、代替案を提示することで、相手を尊重しながら自分の意見を伝えることができます。
さらに、自分の意見を伝える際に、「私は…と思います。」のように、「私」を主語にして話す「Iメッセージ」を使うことも効果的です。自分の気持ちを率直に伝えることで、相手との相互理解を深めることができます。
アサーティブコミュニケーションは、一朝一夕に身に付くものではありません。しかし、意識的に実践することで、徐々にスキルアップしていくことができます。良好な人間関係を築き、ストレスを軽減するためにも、アサーティブコミュニケーションを積極的に活用していきましょう。